膝シリーズ ⑤

【膝の成長痛 オスグット病】


成長痛は骨端症とも呼ばれ、成長期に成長軟骨の部分に痛みを生じる障害です。
オスグット病は主に10代前半の成長期の子供に多く発生し、運動のし過ぎ
(オーバーユース)による障害の一つです。


膝蓋骨と脛骨は膝蓋靭帯という強い靭帯でつながっていますが、この靭帯の付け根の部分
ちょうどお皿の少し下のほうに痛みが起きます。
ひどい場合には痛くて走れなくなるような事もありますが、多くの場合は運動は出来るが
痛みが続くといったような訴えで来院されることが多いようです。
最初は運動後に痛い程度ですが、ひどくなると痛みの為に走れなくなったりします。
また、膝の少し下の方の脛骨粗面といわれる部分の骨がポコッと盛り上がってしまう事もあります。



原因として、膝蓋靭帯という非常に強い靭帯が繋がっていますから、運動の際に太ももの筋肉
大腿四頭筋)により繰り返し引っ張られ、成長期に練習量や負担が多くなり、
引っ張られる力に骨の方が耐えられなくなり炎症が起こり痛みが出ます。


基本的には運動により使い過ぎによるオーバーユースですから、一定期間運動量を調節する事が大事です。
そして、運動後や練習後には必ずアイシングで炎症を抑え、ストレッチで柔軟性をアップさせる事が
非常に大切です。



状態によって、テーピングやサポーターを着用したりしますが、痛みが強いまま無理をして
バランスの悪い状態で運動を続ければ、膝と関係のない場所まで故障する原因にもなりますので
無理をしない様に気を付けてください。


成長痛には個人差があり、自然に痛みが消える場合もあれば、無理をして痛みが増し、
成長期が終わってからも痛みが残る場合もありますので、
成長に支障が出ない様に早期発見、早期治療する様にして下さい。