膝シリーズ ➂

膝の外傷性疾患  半月板損傷


半月板は大腿骨と脛骨の間にあり、足から受ける負担を分散して、外からの衝撃やショックなどを
吸収する役目と膝関節の安定性や円滑な動きをもたらす役割を担っています。


半月板損傷は、急激な動きや膝に強い負荷が加わったり、強い捻りが加わった際に
半月板に亀裂が入ったり、かけたりし、損傷は単独でも起こりますが、前十字靭帯の損傷の際に
合併して起こりやすいので、画像診断など検査を受ける様にして下さい。


半月板損傷を疑う症状として、損傷した半月板の一部が関節に挟まる事で、
膝の曲げ伸ばしが出来ないロッキング現象が起こります。


その他、膝に体重がかかる時や曲げ伸ばしをした時に痛みが出たり、関節の動きに違和感や
スムーズに動かない、可動域制限などが見られ、膝をかばうことにより、
太ももの筋肉(大腿四頭筋)の筋力低下や委縮などが見られる事もあります。


半月板を損傷した所は殆ど再生する事は無く、損傷によって半月板のクッション作用が弱くなると
膝への負担が大きくなり、負担が蓄積して関節軟骨がすり減りやすくなります。
そうすると、炎症が起こったり、膝に水が溜まったりして、変形性膝関節症に進行してしまう事も
あるので注意が必要です。


予防としては、前十字靭帯の損傷と同様にコンタクトスポーツや事故など防ぎようがない事もありますが
自身の膝にかかる負担を軽減する為にフォームの改善や特に太もも周りの筋肉の強化が
必要になってきますので、怪我をする前に一度、自分の両膝を含め下半身の状態を確認し、
レーニングやストレッチなど予防に繋げていって下さいね。


次回は変形性膝関節症です。