少し間違った知識

今日は患者さんからよく聞かれる事


膝の関節に水(水腫)が溜まった場合に抜いたら癖になるのですか?
癖になるから抜かない方が良いと聞きます


答えは、癖にはなりません


少しの量であれば問題ないとは思いますが、ある程度の量なら抜くほうが
関節水腫に伴う疼痛や可動域制限をとるがでると思います


関節液は関節同士がぶつからないように潤滑油の役目を持ち滑膜や関節
軟骨の保護・関節軟骨の栄養供給を手助けするなどの大事な働きがあり
関節軟骨に栄養を与える粘っこい液体です


正常時は関節軟骨表面を潤おすだけのわずかの量ですが関節の中に炎症
が起きると過剰に産出され、関節水腫となります
これを一般に“水が溜まる”と言います


溜まった水腫は抜くとまた溜まるのか?抜かなかったら溜まらないのか?
簡単に言うと、鼻水が出るのと同じ事です
鼻をかんでも、かんでも鼻水はでますよね
鼻をかんだから出るのではありません
同じ事で、水を抜いたから溜まる訳ではないと言う事です


関節穿刺(水を抜く)することにより水であるのか、血液や膿なのかを
調べるためにも必要な検査です
関節液の性状を検査することによって関節水腫の原因を診断ができます


関節水腫を抜く、抜かないは医師の判断ですが・・・